石原知事よ今こそ「お陰さまの心」を
2011年5月30日
宇佐美 保
私は、『東京新聞2011年5月27日:「たいまつ消さない」と都知事 20年五輪招致で』
の記事を見て、案の定という思いと共に、がっかりしました。
東京都の石原慎太郎知事は27日の定例記者会見で、2020年夏季五輪招致について「やっぱりたいまつの火は消さない方がいいと思う。うまくいって9年先の話だから」と述べた。 招致に前向きとも受け取れる発言だが、知事は「この問題はとても大事。私の責任ある問題だから。所信は(6月17日開会の)定例議会で申し上げる。日本人の機運の問題だ」と明言を避けた。 20年五輪招致の申請期限は9月1日。石原知事は4月、国際オリンピック委員会(IOC)委員に4選を報告するあいさつ状を送っていたことが明らかになっている。 (共同) |
私は、先の拙文≪復興は平和の礎(石原氏と天罰)≫に於いて、都知事は「築地市場から豊洲への移転費用、並びにオリンピック準備金を今回の被災地の復興費用に充てて欲しい」との思いから次のように書きました。
東京都の平成23年度予算の歳入六兆二千三百六十億円の内、法人二税は1兆3010億円で、法人二税に関しては、朝日新聞(2007年10月29日)には次のように書かれております。
企業が都道府県や市町村に納める地方税で、法人住民税と法人事業税の2税がある。企業の規模や法人所得などに応じて課税され、事業所が複数の都道府県にまたがる場合、従業員数などを元に分割。07年度は全国で9.6兆円が見込まれ、税収の4分の1が多くの企業が集まる東京都に偏る傾向がある。 |
このように、都の税収と言っても、言い方を変えれば「地方へ行くべき税金を都が横取りしている」とも言えるのですから、「築地市場の豊洲への移転」予算は、被災地復興費用への切り替えを、都民の一人としての私は切望します。
更には、
都の基金には、「東京オリンピック・パラリンピック開催準備金」の平成23年度末残高として、 (都民の誰がオリンピック東京開催に賛同しているのでしょうか?!) この基金も直ちに、被災地復興費用に充当して貰いたいのです。 |
何しろ、私達都民は、日ごろ今回の被災地(地震、津波、原発事故)方々から多くの恩恵を甘受してきたのですから、石原氏の心に「ノーブル」な面がありましたら、都議会議員を説得して、これらの費用を被災地の方々に使って頂くようにして頂きたいものです。
何しろ、都の財政と言っても、税制自体が「企業などからの税収が、困っている地方に優先的に振り向けられる」となっていたら、もともと、オリンピック開催準備金など積み立てることさえ出来なかった筈です。
「やっぱりたいまつの火は消さない方がいい」等とオリンピックと聖火を関連付けたような発言されて作家気取りで居られるのかしらと下種の私は勘繰ります。
私としては、「たいまつ」よりも、都のオリンピック準備金を「稲ワラに火」(先の拙文≪私財をなげうって町民を津波から救う(東京新聞より)≫を御参照下さい)として、被災者の方々の復興への道の希望の火として輝かせて頂きたく存じます。